もしもアイドルがKindle出版したら
アイドルがKindle出版をすると、
ファンにとっても、アイドル本人にとっても、
かなり大きな可能性が生まれると思います。
最近、舞台の現場を見ていて、
そのことを強く感じました。
最近は「アイドル活動をしながら舞台に出演する」というケースが増えています。
舞台が終わったあとには、ロビーで物販が行われます。
ブロマイド。
チェキ。
サイン。
握手会のような交流。
こういう光景は、もはや珍しくありません。
ただ、僕が驚くのは、
アイドルがいる現場の物販の売上と熱量です。
舞台の内容がどうであれ、
推しが出演していれば観に来るファンがいる。
推しがいれば、買う。
この力は、普通の役者の現場とは明らかに違います。
そして象徴的なのがチェキです。
アイドルと一緒に撮った写真に、サインが入る。
それはファンにとって、
「世界に一枚だけの一点もの」になります。
推し活とは、
その一点ものを積み重ねていく文化でもあるんだと思います。
ただ、そんな現場を見ながら、
僕はあることに気づきました。
ブロマイドを売るアイドルはたくさんいる。
チェキを売るアイドルもたくさんいる。
でも、
「本を出版しているアイドル」はほとんど見かけない。
だからこそ、もしアイドルがKindleで本を出したら、
それだけで他と差別化できる可能性が高いです。
もちろん、出版しただけで全員が成功するわけではありません。
でも、少なくとも「作品を持っている」という時点で、
ブランディングとしては一歩抜けます。
Kindleで出す本は、写真集でもいい。
エッセイでもいい。
日記でもいい。
自分の価値観や人生観でもいい。
ファンが欲しいのは、
SNSで流れていく情報だけではなく、
推しの「内側」に触れる体験だからです。
動画や投稿はタイムラインに流れていきます。
でも本は、残ります。
そして何より、
本は「読む」という時間を必要とします。
ファンの生活の中に入り込む力がある。
これは、かなり強い武器になります。
さらにKindle出版が強いのは、
物販の時間に依存しないことです。
舞台の物販は、その場に来た人しか買えません。
そして公演が終われば、その売上も終わります。
でもKindle本は、
公開している限りAmazonで購入できます。
ファンが「今ほしい」と思った瞬間に買える。
これは物販では作れない強さです。
そして、もう一つ大きいのは、
新しいファンとの出会いが生まれる可能性があることです。
舞台に行かない人。
SNSで流れてこない人。
そういう人が、
Amazonで本を探していて偶然出会うこともあり得ます。
つまりKindle出版は、
グッズでありながら、広告にもなり得るわけです。
さらに面白いのが、ペーパーバックです。
Kindleは電子書籍だけでなく、
紙の本(ペーパーバック)としても販売できます。
これを舞台物販に置いたら、
ブロマイドやチェキとは違う価値を作れます。
なぜなら本は、サインができるからです。
もし本の中に、サイン用ページがあったら。
もし本の中に、チェキを貼れるスペースがあったら。
それはもう「本」というより、
推し活アルバムになります。
ファンにとっては、
ただのグッズ以上のものになる可能性があります。
そして、限定販売も組み合わせられます。
例えば物販で、ペーパーバックを限定20冊だけ売る。
その場でしか買えない。
その場でしかサインがもらえない。
こうすると希少価値が生まれ、
次の舞台やライブへ行く動機にもなります。
逆に、本を読んでファンになった人が、
舞台やライブに足を運ぶ可能性もあります。
紙の本を持っていってサインをもらう。
こういう流れも十分あり得ます。
つまり本は、
現場とオンラインをつなぐ橋になれるんです。
そして、ここでさらに相性が良いのが、
メールマガジンやニュースレターです。
Kindle本の中にはリンクを載せることができます。
登録フォームそのものを埋め込むわけではなく、
登録ページへ誘導する導線を作れる、という意味です。
例えば、LINE公式アカウント。
例えば、メールマガジン。
これらに繋げることで、
本を買ったファンと継続的に繋がれる可能性が生まれます。
SNSは便利です。
でも投稿が必ず届くとは限りません。
アルゴリズム次第で見られないこともある。
タイミングがずれて、告知が間に合わないこともある。
その点、メールマガジンは
届けたいタイミングで届けられる強さがあります。
そして、ここで出てくるのがSubstackです。
Substackは、
SNSのような投稿機能と、ニュースレター配信が両方できるサービスです。
無料購読もできる。
有料購読も作れる。
つまり、
ライトなファンと濃いファンの層を分けることができます。
有料購読は、
すべてのアイドルに必要なものではありません。
でも「もっと応援したい」「特別な場所にいたい」と思うファンがいるなら、
成立する可能性は十分あります。
そして、ここからが本当に大事な話です。
アイドルは、活動寿命が短くなりやすい世界です。
入れ替わりも激しい。
だからこそ、
アイドル活動のうちに「ファンとの繋がり」を残しておくことが重要になります。
SNSのフォロワーは増えても、
環境が変われば離れてしまうこともあります。
でもニュースレターの読者は、
より濃い関係になりやすい。
これは大きいです。
もし引退後に、役者になる。
歌手になる。
別の仕事を始める。
自分の商品を作る。
そうなった時、
ニュースレターを通じて発信できる場所があるのは強いです。
もちろん、全員が残るわけではありません。
でも残った人たちは、
「ただのファン」を超えた存在になる可能性があります。
だからKindle出版とSubstackは、
アイドルにとって副収入以上の価値を持ち得ます。
未来の自分のための土台になり得る。
これは、かなり現実的な戦略です。
ただし注意点もあります。
事務所所属の場合は、契約が最優先です。
出版が許可されるか。
収益の取り扱いはどうなるか。
内容に制限があるか。
ここを確認せずに動くのは危険です。
また、Kindle出版でもSubstackでも、
規約違反にならないような運用が必要になります。
外部リンク誘導の見せ方などは、慎重に作るべきです。
それでも、もし条件が整っているなら。
アイドルが本を出す。
紙の本を物販に置く。
サインやチェキで唯一無二の価値を作る。
本の中からニュースレターに繋げる。
この流れは、
推し活文化と非常に相性が良いです。
そして何より、
「アイドルが作品を残す」ということが、
ファンにとっては最大のプレゼントになるかもしれません。

