読まないでいいから星をくれ?【kindle星評価5】が作家のブランドを下げちゃうかも。
今日はKindleの話をさせてください。
最近、Kindle出版に関して
「これは本当に大事なことだな」
と感じたことがありました。
僕はKindle Unlimited(月額読み放題プラン)に入っていて、
だいたい毎日1冊はkindle書籍を読む生活をしています。
面白かった本には星評価をつけます。
逆に、微妙だった本については評価をつけないこともあります。
著者の評価を下げたくない、という気持ちがあるからです。
そしてKindleの星評価は、最後まで読まないと付けられません。
つまり星評価というのは本来、
最後まで読んだ人の読後感が反映されるもの
のはずなんですよね。
ところが最近、気になることがありました。
星評価が満点の5つ。
★★★★★
なのに、内容が正直かなり微妙。
そういう本に、何度か当たったんです。
最初は、
「たまたま自分に合わなかっただけかな」
と思いました。
でも同じようなことが続くと、
さすがに考えてしまいます。
「この★5って、本当に読者の評価なんだろうか?」
そこで思い当たったのが、
知人や友人、家族、SNSのつながりなど、
著者に近い人たちによる応援評価です。
実際に僕は、SNSでもこういう投稿を見かけたことがあります。
「出版しました。ぜひ星評価5お願いします!」
さらに驚いたのは、
「読まなくてもいいので、最後までスクロールして星評価だけ押してください」
という呼びかけです。
これを見たとき、正直ゾッとしました。
「読まなくてもいい」
これ、冷静に考えたらすごい言葉ですよね。
だって本って、
著者が時間をかけて、頭を使って、悩んで、削って、足して、
一生懸命書いたものじゃないですか。
その本に対して、著者本人が
「読まなくてもいい」
と言ってしまったら、
それはつまり、
「この本は読まれなくても構わない程度のものです」
と宣言しているのと同じです。
読者からしたら、こう思います。
「え? 読まなくていいなら、なんで出版したの?」
「その程度の思いで書いた本なの?」
この瞬間に、著者の信用は削れます。
これは星評価以前の問題です。
読者が星評価を見る理由は単純です。
買う前に判断したいから。
「評価が高いなら、読んでみよう」
そう思うのは自然なことです。
そしてAmazonも、星評価が高い本ほどおすすめされやすくなる。
だから著者側が
「星評価が欲しい」
と思うのも分かります。
でも、ここに落とし穴があります。
応援で中身のない★5を積み上げると、
読者の期待値が必要以上に上がります。
そして期待値が上がった状態で読んで、
中身がそこまででもなかったらどうなるか。
読者はこう思います。
「★5なのに、なんでこんな内容なんだ」
この瞬間に起きるのが、信用の崩壊です。
本当なら「まあまあだったから★3か4にしとこうかな」で終わっていたかもしれない本が、
期待を裏切ったことで
「騙された」と感じさせてしまう。
その結果、★1がつくことだってありえます。
つまり、
無理に★5を集めるほど、あとで反動が大きくなる。
これは著者にとって、長期的に見て確実に損です。
何より怖いのは、
それが著者のブランドを削っていくことです。
読者は本だけじゃなく、著者名も覚えます。
「この人の本、評価は高かったけど微妙だったな」
そう思われたら、次の本が読まれなくなる。
だから僕は、
「★5を押してください」
という誘導は絶対にやらないと決めています。
もちろん、レビューをお願いすること自体は悪くありません。
読者は忙しいので、
気に入っていても書かないことも多いです。
だから本の最後に、こう書くのは健全です。
「もしよかったら、率直な感想をレビューでいただけると励みになります」
この言い方なら、読者の判断に委ねています。
そしてそのレビューは、著者にとって財産になります。
ただ僕が本当に大事だと思うのは、
評価をお願いすることよりも、
あなたがその本に込めた思いを、ちゃんと伝えることです。
結局、読者に伝わるのは「内容」だけじゃありません。
書いた人の熱量です。
なぜこの本を書いたのか。
何を伝えたかったのか。
どんな思いで形にしたのか。
それが文章の行間に出てきます。
そして読者は、そこに反応します。
「この人、本気で書いてるな」
その印象が信頼になります。
信頼が積み上がった結果として、
星評価やレビューも自然についてくる。
僕はそう思っています。
Kindleは、一度出版して終わりではありません。
修正もできるし、改善もできる。
読者の声を受けてブラッシュアップすることで、
本の価値も上がっていきます。
だからこそ、
評価は集めるものではなく、積み上がっていくもの
であるべきだと思うんです。
星を増やすことより、信用を増やすこと。
もしこれから出版する人がいるなら、
「★5ください」ではなく、「率直な感想をください」
そして何より、
あなたの本に込めた思いを、ちゃんと語ってください。
読まなくていい本なんて、最初から出さない方がいい。
読んでほしいから、書いたはずなのに。


