この前、娘とプールに行った時のことなんですが、迷子になっちゃったんですよね。
娘は小学校2年生なので、一緒の更衣室には入れない。
僕は男性更衣室。
娘は女性更衣室。
プールで遊んだあとも、それぞれの更衣室で着替えて出てくるわけです。
なので、更衣室へ入る前に、
「着替え終わったら、出たところで待っていようね。」
と約束していたんです。
僕としては、更衣室を出たロビーというか、入口のところで待っていたんですね。
ところが、待てど暮らせど娘が出てこない。
「女性の着替えは時間がかかるんだろうな。」
とか、
「休憩時間と重なって混雑してるのかな。」
とか、
「ロッカーの使い方が分からなくて、誰かに聞こうか悩んでるのかな。」
なんて思いながら待っていたんですが、本当に出てこない。
これはさすがにおかしいぞ、と。
とはいえ、女子更衣室に入るわけにもいかないので、入口の前をチラチラ、チラチラしていたんです。
すると、スタッフさんがやって来て、
「そこ、女子更衣室ですけど。」
と言うんですよ。
分かっとるわ!
女子更衣室って分かっとるわ!
誰がこんな公然の場で不審者になりますかい。
「娘が出てこないんですよ。」
と事情を説明すると、
「あ、そういうことですか。」
と、ようやく不審者ではなく、娘を待つ父親として認識してくれまして、態度がちょっと変わったんですね。
そこで娘の名前を伝えて、
「ロッカーの鍵が63番なんで、その辺にいると思うんですけど。」
と言いました。
スタッフさんが中を見に行ってくれて、戻ってきて一言。
「63番、いないんですけど。」
誰が63番やねん。
囚人か。
せめて、
「娘さん、いませんでした。」
って言いなさいよ。
63番のロッカーって言うただけやないか。
そんなこんなで、
「いないなら、どこ行ったんだ?」
となりまして。
するとスタッフさんが、
「もしかしたら、あちらにアイスの自動販売機がありますので、63番はアイスを食べたいんじゃないですか。」
誰が63番やねん!
まだ63番で言うんか!
娘さんと言いなさい。
しかも、なんで勝手にうちの娘をアイス好きって決めつけてるんや。
……と思ったんですけど。
まあ、確かにアイスは大好きです。
間違ってはいない。
なので、
「もしかしたら、そこにいるかも。」
と思って行ってみたんですが、いない。
じゃあ戻ろうと思って歩いていたら、
ガチャッと女子更衣室のドアが開いて、ちょうど娘が出てきたんです。
すると娘が泣き出しまして。
「お兄さんが私を見つけてくれて、お父さんこっちじゃないのって連れてきてくれた。」
と言うんですね。
どうやら娘は、更衣室の近くでずっと待っていたらしいんです。
そこで、お兄さんが娘を見つけて、僕のところまで連れてきてくれたみたいなんですね。
ようやく再会できてホッとしたんですが、娘は泣きながら一言。
「アイス食べたい。」
ちょうど僕、その時アイスの自動販売機の前にいたんですよ。
あのスタッフの野郎。
人を不審者扱いするわ。
娘を63番で囚人扱いするわ。
挙げ句の果てにアイスの自動販売機の前まで誘導して、娘にアイスを買わせる流れを作るわ。
できるな、このスタッフ。
ん?
ちょっと待てよ。
そもそも、あのお兄さん。
なんで女子更衣室から出てきたん?











